美容関連の投稿をしているみなさん!
その投稿が「広告」として扱われる可能性があることはご存じでしょうか。
そしてその「広告」は薬機法により規制されています。
正しい表現方法を知らないと、ペナルティが科されてしまうかもしれません。
私も美容記事のブログ投稿について勉強していて、ヒヤッとしました。
今回は美容記事の正しい表現方法について一緒に勉強していきましょう!
こんな人におすすめ!
- 美容関連の投稿をしている人・する予定のある人
- 薬機法について知りたい人
薬機法とは
通称「薬機法」は、
正式には「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」といいます。
「医薬品医療機器等法」と略されることもあります。
目的と規制
その目的は「医薬品等の品質、有効性、安全性を確保することなどによって、保健衛生の向上を図ること」とされています。
使用により保健衛生上の危害の発生や拡大を防止するために必要な規制を行っています。
医薬品等は効能や効果をもたらす半面、副作用のリスクがあります。
医薬品等の品質と有効性を守り、健康被害を防ぐための大切な法律であることがわかります。
人々の健康を守るための法律といえますね!
薬機法では「開発」「承認」「製造」「流通」「使用」の各段階で必要な規制を行っており、医薬品等の「広告」についても規制対象になっています。
ホームページやブログ、SNSの運営では「販売」や「広告」の規制について重要になってきます。
私たちがホームページやブログ、SNSなどで発信している投稿も
規制対象になっているんですね!
規制対象と分類
医薬品、医薬部外品、化粧品、医療機器、再生医療等製品、指定薬物などが規制対象になっています。
規制対象 | 分類 | 特徴 |
---|---|---|
医薬品 | ・医療用医薬品(医師や歯科医師に処方してもらう医薬品) ・市販薬(ドラックストアや薬局などで購入できる医薬品) ・体外診断用医薬品(診断目的で投与する医薬品) | ・厚生労働省により有効成分の効果が認められたもの |
医薬部外品 | ・うがい薬 ・殺虫剤 ・栄養ドリンク ・薬用化粧品 ・薬用石鹸 ・育毛剤 ・除毛剤 ・染毛剤 ・歯磨き粉 ・入浴剤 ・デオドラント など | ・医薬品より効果が穏やか ・有効成分が一定濃度含まれている ・法令や告示により規定されている |
化粧品 | ・一般的な化粧品 ・スキンケア用品 ・シャンプー、リンス ・石鹸 ・日焼け止め など | ・体を清潔にしたり美化したりするために外用する(塗る・散布する)もの |
医療機器 | ・ペースメーカー ・人工関節 ・超音波画像診断装置 ・放射線治療装置 ・メス ・救急絆創膏 ・体温計 ・電子血圧計 ・家庭用マッサージ器 ・コンタクトレンズ など | ・疾病の診断、治療、予防に使用される or 体の構造や機能に影響を及ぼす目的で使用される機械器具など |
再生医療等製品 | ・細胞加工製品 ・遺伝子治療用製品 |
美容関連の記事では主に
医薬部外品、化粧品、医療機器の分類で
規制対象になっていることがわかりますね!
【罰則】薬機法を違反したらどうなる?
薬機法を違反すると行政指導だけではなく、罰則を科される可能性があります。
薬機法違反には
・「贈収賄」
・「指定薬物の違反」
・「無許可製造・販売」
・「虚偽表示や誇大表示」
などがあります。
ホームページやブログ、SNSでの投稿で違反してしまう可能性を秘めているのが「虚偽表示や誇大表示」です。
薬機法第66条に明記されています。
医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律
- 虚偽・誇大広告の禁止(法第66条)
・ 医薬品等の名称、製造方法、効能・効果、性能に関して、虚偽
・誇大な記事の広告・記述・流布を禁止
これに反した場合、以下の罰則が科されます。
「2年以下の懲役もしくは200万円以下の罰金、あるいはその両方」が科される。
安全性を確保するための制限を違反する行為のため、重い罰則となっていますね。
また、2021年8月1日より改正薬機法に基づき課徴金制度が導入されました。
上記の罰則に加え、課徴金の納付が命じられる可能性があります。
虚偽・誇大広告の規制に違反し不当な利益を得た場合、その収益が取り上げられます。
「課徴金対象期間(違反行為を行っていた期間)における違反対象製品の売上額の4.5%」に相当する額が科される。
薬機法はすべての人が対象になっているため、
・アフィリエイトで収益を得る
・SNSでインフルエンサーとして収益を得る
・ライターとしてPR広告を依頼され投稿し収益を得る
などの場合でも課徴金納付命令が下る可能性があります。
【3要件】「広告」とみなされる要件は?
では、その「広告」として扱われる要件とは何でしょうか?
広告に該当する要件としては以下が定められています。
医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律
- 顧客を誘引する(顧客の購入意欲を昂進される)意図が明確であること
- 特定医薬品等の商品名が明らかにされていること
- 一般人が認知できる状態であること
この3つをすべて満たす場合に「広告」とみなされます。
これは形式ではなく「消費者が満たすと認識できれば」該当します。
みなさんの投稿は、
「PR目的」で「商品名が明らか」になっており「消費者(ユーザー)が認知できる状態」
になってはいませんか?
【違反チェック】投稿で注意するべきNG表現
では、私たちが投稿で注意するべき
「禁止されている広告表現」とは具体的にどんなものを指すのでしょうか?
それは「医薬品等適正広告基準」という通知により確認できます。
以下を参照してください。(改正 平成29年9月29日)
以降、この通知のポイントをまとめましたのでご覧ください。
事実と異なる表現・大げさで誤解を生む表現
事実と異なる表現をした場合、「虚偽」広告
大げさで誤解を生む表現をした場合、「誇大」広告
にあたりますのでNGです。
嘘をつくのはもちろんダメですが、「法律で認められている範囲」の表現を超えてしまうと(虚偽誇大表現になり)違反になってしまうので注意しましょう!
また、承認が必要な医薬部外品などに関しては、「承認などを受けた効能効果等の範囲を超えてはならない」とされています。承認を受けている効能効果通り、省略せず「正確に」記載する必要があります。
用法用量、成分、原材料などを表記する場合も正確に行わなくてはなりません。
【禁止表現例】
「毛穴がなくなるクリームです!」
「この化粧水を使用すると美白になります!」
「アンチエイジング効果によりほうれい線が目立たなくなります!」
「みるみる化粧水が肌の奥に浸透します!」
「こだわり抜いた最高の製法」
「育毛剤の王様」
「強力に日焼けを防ぐファンデーションです。」
「副作用が少ないので安心です。」
「よく効く栄養ドリンク!」
効能効果・安全性に関する体験談
効能効果や安全性を確実であるかのように表現することも禁止をされています。
そのため「効果があった。安全に使えた。」という内容を個人の体験談として語っていたとしても、
「効能効果が絶対得られる!」「誰でも安全に使用できる!」と誤解される可能性を秘めているため禁止表現になっています。
「※個人の感想です」「※個人差あり」などと追記したとしても禁止になっているので注意してください。
【禁止表現例】
「シミが薄くなってきました!」
「寝る前に使用したら翌朝肌がモチモチに!」
「毎日使用したら1週間でまつ毛が長くなったのを実感!」
「乾燥肌の私でも肌荒れすることなく使用できました!」
体験談で効能効果や安全性に関しては触れないようにしましょう。
臨床データや実験例を示す
臨床データや実験例を示して、投稿に説得力をもたせたくなりますよね!
しかし、これもNGです。
専門家ではない一般の方に対して、臨床データや実験データを示すことは「効能効果や安全性を保障する表現」になってしまい、誤解を与える恐れがあるためです。
ビフォー&アフター(時間経過)に関する表現
写真や図で使用前や使用後を表現することは、効能効果や安全性、効果が出るまでの時間や持続時間を保証するような表現とみなされるのでNGです。
美容記事を書いているとビフォーアフターをつい載せたくなりますよね。気を付けましょう!
注意事項を省く
使用・取り扱う上で注意事項がある製品の場合、必ず一緒に記載する必要があります。
消費者の適正使用のために必要な情報は省略しないようにしてください。
影響力のある人がおすすめしているという表現
公務所(国や公共団体が設けている場所)や学校・学会団体を含む影響力の大きい団体や人が、「認めている・おすすめしている・指導している」というような表現はNGです。
これも製品の価値を誤解させるような表現といえますね。
【禁止表現例】
「〇〇学会が認定!」
「△△医師が推薦しています。」
他社の製品との比較
他社の製品を誹謗するような広告は行ってはならないとされています。
そのため、他社製品と比較してあれこれ記載するのは避けましょう。
いかがでしたか?
以上の注意点に気をつけて、美容広告をしていきましょう。
【表現対策】認められている表現とは?
広告におけるNG表現を確認して、美容記事を投稿する自信がなくなってしまった方も多いのではないでしょうか。
大丈夫です。法律で認められている効能効果の表現の仕方もちゃんとあります。
医薬部外品・化粧品の効能の範囲については、「医薬品等適正広告基準の解説及び留意事項等について」の通知で確認できます。
医薬部外品の効能の表現方法
医薬部外品の効能・効果の範囲は以下のようになっています。
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医薬部外品の種類 使用目的の範囲と原則的な剤型 効能又は効果の範囲 使用目的 主な剤型 効能又は効果 1. 口中清涼剤 吐き気その他の不快感の防止を目的とする内用剤である。 丸剤。板状の剤型、トローチ剤、液剤。 口臭、気分不快。 2. 腋臭防止剤 体臭の防止を目的とする外用剤である。 液剤、軟膏剤、エアゾール剤、散剤、チック様のもの。 わきが(腋臭) 、皮膚汗臭、制汗。 3. てんか粉剤 あせも、ただれ等の防止を目的とする外用剤である。 外用散布剤。 あせも、おしめ(おむつ)かぶれ、ただれ、股ずれ、かみそりまけ。 4. 育毛剤(養毛剤) 脱毛の防止及び育毛を目的とする外用剤である。 液剤、エアゾール剤。 育毛、薄毛、かゆみ、脱毛の予防、毛生促進、発毛促進、ふけ、病後・産後の脱毛、養毛。 5. 除毛剤 除毛を目的とする外用剤である。 軟膏剤、エアゾール剤。 除毛。 6. 染毛剤(脱色剤、脱染剤) 毛髪の染色、脱色又は脱染を目的とする外用剤である。
毛髪を単に物理的に染毛するものは医薬部外品には該当しない。粉末状、打型状、エアゾール、液状又はクリーム状等。 染毛、脱色、脱染。 7. パーマネント・ウェーブ用剤 毛髪のウェーブ等を目的とする外用剤である。 液状、ねり状、クリーム状、エアゾール、粉末状、打型状の剤型。 毛髪にウェーブをもたせ、保つ。くせ毛、ちぢれ毛又はウェーブ毛髪をのばし、保つ。 8. 衛生綿類 衛生上の用に供されることが目的とされている綿類(紙綿類を含む)である。 綿類、ガーゼ。 生理処理用品については生理処理用、清浄用綿類については乳児の皮膚・口腔の清浄・清拭又は授乳時の乳首・乳房の清浄・清拭、目、局部、肛門の清浄・清拭。 9. 浴用剤 原則としてその使用法が浴槽中に投入して用いられる外用剤である。(浴用石鹸は浴用剤には該当しない。) 散剤、顆粒剤、錠剤、軟カプセル剤、液剤。粉末状、粒状、打型状、カプセル、液状等。 あせも、荒れ性、打ち身(うちみ)、くじき、肩の凝り(肩のこり)、神経痛、湿しん(しっしん)、しもやけ、痔、冷え性、腰痛、リウマチ、疲労回復、ひび、あかぎれ、産前産後の冷え性、にきび。 10.薬用化粧品(薬用石けんを含む) 化粧品としての使用目的を併せて有する化粧品類似の剤型の外用剤である。 液状、クリーム状、ゼリー状の剤型、固型、エアゾール剤。 別掲(※下記「4.薬用化粧品の効能・効果の範囲」参照) 11.薬用歯みがき類 化粧品としての使用目的を有する通常の歯みがきと類似の剤型の外用剤である。 ペースト状、液状、液体、粉末状、固形、潤製。 歯を白くする、口中を浄化する、口中を爽快にする、歯周炎(歯槽膿漏)の予防、歯肉炎の予防、歯石の沈着を防ぐ。むし歯を防ぐ。むし歯の発生及び進行の予防、口臭の防止、タバコのやに除去、歯がしみるのを防ぐ。 12.忌避剤 はえ、蚊、のみ等の忌避を目的とする外用剤である。 液状、チック様、クリーム状の剤型。エアゾール剤。 蚊成虫、ブユ(ブヨ)、サシバエ、ノミ、イエダニ、トコジラミ(ナンキンムシ)等の忌避。 13.殺虫剤 はえ、蚊、のみ等の駆除又は防止の目的を有するものである。 マット、線香、粉剤、液剤、エアゾール剤、ペースト剤の剤型。 殺虫。はえ、蚊、のみ等の衛生害虫の駆除又は防止。 14.殺そ剤 ねずみの駆除又は防止の目的を有するものである。 殺そ。ねずみの駆除、殺滅又は防止。 15.ソフトコンタクトレンズ用消毒剤 ソフトコンタクトレンズの消毒を目的とするものである。 ソフトコンタクトレンズの消毒。 医薬部外品の効能・効果の範囲 「○○を防ぐ」という効能効果で承認を受けているものにあっては、単に「○○に」等の表現は認められない。ただし、承認された効能効果が明瞭に別記されていればこの限りでない。
医薬品等適正広告基準の解説及び留意事項等より
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種類 効能・効果 1.シャンプー ふけ・かゆみを防ぐ。
毛髪・頭皮の汗臭を防ぐ。
毛髪・頭皮を清浄にする。
毛髪・頭皮をすこやかに保つ。※
毛髪をしなやかにする。※
※二者択一2.リンス ふけ・かゆみを防ぐ。
毛髪・頭皮の汗臭を防ぐ。
毛髪の水分・脂肪を補い保つ。
裂毛・切毛・枝毛を防ぐ。
毛髪・頭皮をすこやかに保つ※
毛髪をしなやかにする。※
※二者択一3.化粧水 肌あれ・あれ性。
あせも・しもやけ・ひび・あかぎれ・にきびを防ぐ。
油性肌。
かみそりまけを防ぐ。
日やけによるしみ・そばかすを防ぐ。(注1)
日やけ・雪やけ後のほてりを防ぐ。
肌をひきしめる。肌を清浄にする。肌を整える。
皮膚をすこやかに保つ。
皮膚にうるおいを与える。4.クリーム、乳液、ハンドクリーム、
化粧用油肌あれ。あれ性。
あせも・しもやけ・ひび・あかぎれ・にきびを
防ぐ。
油性肌。
かみそりまけを防ぐ。
日やけによるしみ・そばかすを防ぐ。(注1)
日やけ・雪やけ後のほてりを防ぐ。
肌をひきしめる。肌を清浄にする。肌を整える。
皮膚をすこやかに保つ。皮膚にうるおいを与える。
皮膚を保護する。皮膚の乾燥を防ぐ。5.ひげそり用剤 かみそりまけを防ぐ。
皮膚を保護し、ひげをそりやすくする。6.日やけ止め剤 日やけ・雪やけによる肌あれを防ぐ。
日やけ・雪やけを防ぐ。
日やけによるしみ・そばかすを防ぐ。(注1)
皮膚を保護する。7.パック 肌あれ。あれ性。
にきびを防ぐ。
油性肌。
日やけによるしみ・そばかすを防ぐ。(注1)
日やけ・雪やけ後のほてりを防ぐ。
肌をなめらかにする。
皮膚を清浄にする。8.薬用石けん
(洗顔料を含む)<殺菌剤主剤>(消炎剤主剤をあわせて配合するものを含む)
皮膚の清浄・殺菌・消毒。
体臭・汗臭及びにきびを防ぐ。
<消炎剤主剤のもの>
皮膚の清浄、にきび・かみそりまけ及び肌あれを
防ぐ。薬用化粧品の効能・効果の範囲 (注1)作用機序によっては、「メラニンの生成を抑え、しみ、そばかすを防ぐ。」も認められる。
医薬品等適正広告基準の解説及び留意事項等
(注2)上記にかかわらず、化粧品の効能の範囲のみを標ぼうするものは、医薬部外品としては認められない。
医薬部外品の効能効果は、審査の上承認されたものになっています。
原則、承認の範囲内の効能・効果の表現を超えてはいけません。
上記の「医薬部外品の効能・効果の範囲」の通りに、「正確に」記載しましょう!
また「医薬部外品」であることを明記してくださいね。
しかし、薬用化粧品は医薬部外品の中でも「化粧品類似の製品」であるため、次の「化粧品の効能の範囲」の表現を併せて使用することができます。
その際に、「医薬部外品本来の目的が伝わらず、化粧品であるかのように」誤解されないよう気を付けましょう!
化粧品の効能の表現方法
化粧品の効能の範囲は以下のようになっています。
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(1)頭皮、毛髪を清浄にする。
(2)香りにより毛髪、頭皮の不快臭 を抑える。
(3)頭皮、毛髪をすこやかに保つ。
(4)毛髪にはり、こしを与える。
(5)頭皮、毛髪にうるおいを与える。
(6)頭皮、毛髪のうるおいを保つ。
(7)毛髪をしなやかにする。
(8)クシどおりをよくする。
(9)毛髪のつやを保つ。
(10)毛髪につやを与える。
(11)フケ、カユミがとれる。
(12)フケ、カユミを抑える。
(13)毛髪の水分、油分を補い保つ。
(14)裂毛、切毛、枝毛を防ぐ。
(15)髪型を整え、保持する。
(16)毛髪の帯電を防止する。
(17)(汚れをおとすことにより)皮膚 を清浄にする。
(18)(洗浄により)ニキビ、アセモを 防ぐ(洗顔料)。
(19)肌を整える。
(20)肌のキメを整える。
(21)皮膚をすこやかに保つ。
(22)肌荒れを防ぐ。
(23)肌をひきしめる。
(24)皮膚にうるおいを与える。
(25)皮膚の水分、油分を補い保つ。
(26)皮膚の柔軟性を保つ。
(27)皮膚を保護する。
(28)皮膚の乾燥を防ぐ。(29)肌を柔らげる。
(30)肌にはりを与える。
(31)肌にツヤを与える。
(32)肌を滑らかにする。
(33)ひげを剃りやすくする。
(34)ひげそり後の肌を整える。
(35)あせもを防ぐ(打粉)。
(36)日やけを防ぐ。
(37)日やけによるシミ、ソバカスを防ぐ。
(38)芳香を与える。
(39)爪を保護する。
(40)爪をすこやかに保つ。
(41)爪にうるおいを与える。
(42)口唇の荒れを防ぐ。
(43)口唇のキメを整える。
(44)口唇にうるおいを与える。
(45)口唇をすこやかにする。
(46)口唇を保護する。口唇の乾燥を防ぐ。
(47)口唇の乾燥によるカサツキを防ぐ。
(48)口唇を滑らかにする。
(49)ムシ歯を防ぐ(使用時にブラッシングを行う歯みがき類)。
(50)歯を白くする(使用時にブラッシングを行う歯みがき類)。
(51)歯垢を除去する(使用時にブラッシングを行う歯みがき類)。
(52)口中を浄化する(歯みがき類)
(53)口臭を防ぐ(歯みがき類)。
(54)歯のやにを取る(使用時にブラッシングを行う歯みがき類)。
(55)歯石の沈着を防ぐ(使用時にブラッシングを行う歯みがき類)。
(56)乾燥による小ジワを目立たなくする。化粧品の効能の範囲 (注1)例えば、「補い保つ」は「補う」あるいは「保つ」との効能でも可とする。
医薬品等適正広告基準の解説及び留意事項等
(注2)「皮膚」と「肌」の使い分けは可とする。
(注3)( )内は、効能には含めないが、使用形態から考慮して、限定するものである。
(注4)(56)については、日本香粧品学会の「化粧品機能評価ガイドライン」に基づく試験等を行い、その効果を確認した場合に限る。
この効能の範囲で、あてはまるものを表現することができます。
そして同じ意味の表現であれば、言葉を変えて言い換えることも可能です。例を挙げておきます。
【毛髪をしなやかにする。】
OK→髪の質感をなめらかにします。
NG→本質から髪質改善!
【皮膚の乾燥を防ぐ。】
OK→うるおい効果により皮膚の水分を保ちます。
NG→乾燥肌から脱却!乾燥による悩みを解消します。
また、「しばり表現」のある効能効果は「しばり表現」を省略せずに記載しましょう。
【しばり表現の例】
・しばり表現:「日やけによる」
OK→日やけによるシミ、ソバカスを防ぐ。
NG→シミ、ソバカスを防ぐ。
・しばり表現:「乾燥による」(※「うるおいにより乾燥による小ジワを目立たなくする表現」は認められている)
OK→乾燥による小ジワを目立たなくする。
OK→うるおい効果により小ジワを目立たなくする。
NG→小ジワを目立たなくする。
また、化粧品は定められた効能以外の表現もすることができます。
それは以下について認められています。
- メーキャップ効果等の物理的効果
- 使用感
メーキャップ効果等の物理的効果とは、コスメや基礎化粧品による「見た目の変化」や「客観的な事実」を指します。
また、メーキャップ効果等の物理的効果に関しては使用前・使用後の図や写真を使うことができます!
コスメのレビュー投稿でメイク後の写真は投稿できるということですね!
使用感としてはテクスチャーの表現も認められています。
使用感は「使っている時」のものに限られるので気を付けてください。
【OK例】
「化粧くずれを防ぐ」
「クマを目立たなく見せる」
「ツヤのある肌に見せる」
「すっと肌になじみます」
「ベタベタしない」
「とろっとしたテクスチャー」
「清涼感のある」
「さっぱりとした付け心地」
「シワが目立たなくなる」
「時間が経ってもみずみずしい」
慣れるまで難しいかもしれませんが、禁止されている表現と理由が理解できれば、ルールの範囲内で表現を広げていくことができそうですよね!
使いこなせるように慣れていきましょう!
私も頑張ります!
これで薬機法については完璧!
製品情報が正確に伝わらないと、消費者の適正な使用・医療の機会を逃す結果を招く可能性があります。自分が発信した情報が大きな影響をもっていると思うと怖いですよね。
情報を発信する私たちは、その表現に責任を持つ必要があります。
薬機法を守って正確に情報を伝えられるように、意識して発信をしていきましょう。
※2023年5月時点
参考
・医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律*https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=335AC0000000145
・医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律の概要*https://www.mhlw.go.jp/content/000693248.pdf
・課徴金制度の導入について*https://www.mhlw.go.jp/content/000609186.pdf