【薬剤師の年収は低すぎる】は嘘?本当?リアルをお伝えします。

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年収に頭を抱える薬剤師

この記事を読めば

  • 薬剤師の平均年収・生涯年収から「年収が低いのか」がわかる
  • 年収が低いと感じる理由がわかる
  • 年収を上げる方法がわかる

薬剤師のみなさん、自分の給料・年収に満足していますか?

6年間一生懸命勉強して、国家資格を取得したにも関わらず、
収入に不満を抱えたまま働いている薬剤師さんが以外にも多いのです。

本記事では「薬剤師は年収が低すぎる」と言われている真相・原因を徹底的に解明していきましょう!

目次

薬剤師の年収(給料)は本当に低すぎるのか?

年収に頭を抱える薬剤師

まずは結論。

【結論】薬剤師の年収は決して低くない

薬剤師の年収は、決して低くはありません。

しかし、薬剤師という仕事の内容や責任の割には低く感じてしまうことも事実です。
また、低賃金で働いている薬剤師が多くいることも事実です。

さっそく、薬剤師の給料について深堀りしていきましょう!

薬剤師の平均年収は決して低くない

薬剤師の平均年収

薬剤師の平均年収

厚生労働省「令和4年度賃金構造基本統計調査」によると、薬剤師の平均年収は以下のようになっています。

平均年収平均月収平均年齢
薬剤師全体583.4万41.5万41.1歳
男性薬剤師637.1万45.1万41.5歳
女性薬剤師540.1万38.5万40.9歳

薬剤師全体の平均年収は583.4万円。

男性薬剤師の方が女性薬剤師より97万円高くなっています。
性別で年収に大きな差が出ているのは、女性薬剤師の柔軟な働き方にあるといえるでしょう。
女性薬剤師は産休・育休を取得したり、時短勤務したりすることが多いためだと考えられます。

「想像より高い」と思った薬剤師さんいませんか?

ただし、この金額から所得税や社会保険の料金などが引かれます。
実際の手取りはこの金額の75~80%ほどになるため、薬剤師の平均手取り年収は437.6万円~466.7万円程度。平均手取り月収は31.1~33.2万円程度になりそうです。

※「賃金構造基本統計調査」より、
「きまって支給する現金給与額」×12カ月+「年間賞与その他特別給与額」で平均年収を算出しています

薬剤師の平均時給

薬剤師の平均年収を時給に換算してみましょう。

パートや派遣の薬剤師さんは時給が気になりますよね!

令和4年度賃金構造基本統計調査より、平均月収を平均労働時間で割って時給換算してみました。
すると、薬剤師の時給は平均2397円になります。

平均時給
薬剤師全体2397円
男性薬剤師2561円
女性薬剤師2280円

一般労働者との比較

厚生労働省「令和4年度賃金構造基本統計調査」より、一般労働者の平均月収は以下のようになっています。

平均月収平均年齢
一般労働者31.2万43.7歳
男性一般労働者34.2万44.5歳
女性一般労働者25.9万42.3歳

薬剤師との平均月収・平均年齢と比較してみると、
薬剤師の平均月収は一般労働者より約10万円高いことがわかります。

平均月収平均年齢
薬剤師41.5万41.1歳
一般労働者31.2万43.7歳

年収で考えると、約120万円ほど薬剤師の方が高くなることが予想されます。

データからみると、
薬剤師の年収はむしろ高めであるといえます。

薬剤師の年収に対するリアルな叫び

年収が低すぎる男女

一方で、給料に対する不満を感じている薬剤師が一定数いるのも事実。

SNSを通して、【薬剤師の給料に対するリアルな叫び】をみていきましょう。

給料が低いことを嘆く投稿が多くみられます。

病院薬剤師ってそんなに給料低いの…?

大手の方が給料安いんだ…?

さて、SNSからみるリアルな声を一部ご紹介しました。
実際に私の身の回りにも、給料に対して不満を抱えている薬剤師が多くいます。

実はこれが現実なんです…

でも、平均年収は低くなかったですよね?
なぜ給料に不満を抱える薬剤師が多いんでしょうか?

それは「薬剤師」という職業の特徴が関係していると思われます。
その理由がこちらです。

薬剤師の年収を低く感じる理由

薬剤師の年収を低く感じる理由

6年制大学卒の割に給料が低いから(医師や歯科医師と比較してしまう)

薬剤師は6年制大学卒

薬剤師になるためには薬学部薬学科を卒業する必要があります。
薬学部薬学科は平成18年度から6年制になりました。
医療技術の高度化・医薬分業の進展にあわせて、より高度なスキルを持つ薬剤師が必要とされたためです。

薬剤師になるには6年間大学に通わないといけないんですね。

そうなんです。
6年制薬学科を卒業し、国家試験に合格した末に、
薬剤師免許を手にすることができるんです。

6年制国家資格の医師や歯科医師との年収比較

6年制大学を卒業する必要がある医師・歯科医師・獣医師と給料を比較してみましょう。

厚生労働省「令和4年度賃金構造基本統計調査」より、
医師、歯科医師、獣医師、薬剤師の年収・月収は以下のようになります。

平均年収平均月収平均年齢
医師1428.9万109.6万44.1歳
歯科医師810.4万62.3万38.1歳
獣医師686.6万49.5万37.8歳
薬剤師583.4万41.5万41.1歳

6年制大学卒の他の国家資格と比較すると低く感じますね。

医師は薬剤師の約2.4倍、歯科医師は約1.2倍です。
「6年制の大学を出て国家資格をとったのに、この給料か…」という不満がたまるのもうなずけますね。

看護師との比較

さらに、同じ医療国家資格の看護師の年収・月収がこちらです。

平均年収平均月収平均年齢
看護師508.1万35.7万40.7歳
薬剤師583.4万41.5万41.1歳

看護師より薬剤師の方が平均年収が高いことがわかります。
しかし、看護大学は4年、短期大学や専門学校であれば3年で卒業することができます。

医療系国家資格の中で考えると、薬剤師は、教育に時間をかける割には給料が低めだといえるでしょう。

薬学部の高額な学費に見合わないから

薬剤師になるために通う薬学部の学費が高いことも理由の1つです。

薬学部の6年間の平均的な学費は以下のようになります。

  • 国公立大学:約350万円 
  • 私立大学:約1,200万円 

薬学部の学費が高い理由は、実習で利用する施設や道具類にお金がかかるためだといわれています。
さらに6年間大学に通う必要があるため、学費がその分かかることになります。

「学費の割に見返りが少ない」と感じてしまうわけですね。

昇給しにくいから

薬剤師は昇給しにくい職業といえます。

初任給は薬剤師手当により一般企業と比べて高めですが、昇給しにくいため30代後半で給料が頭打ちになってしまうことが多いです。

薬剤師は年次昇給が少なく、役職につける人数が限られているためです。

職場の先輩の待遇をみて不安を抱える薬剤師も少なくないです…

薬剤師の中でも業種や地域によって年収格差が大きいから

薬剤師は働く職場により、年収が大きく変わる職業です。

業種による格差

薬剤師の業種による平均年収の差は以下のようになります。

業種平均年収
調剤薬局428.7~596.3万円
病院薬剤師401.4~542.2万円
ドラッグストア446.5~594.3万円
製薬会社431.1~664.4万円
https://pharma.mynavi.jp/knowhow/qa/tenshoku_junbi/t007/

一般的に薬剤師の業種による年収は

病院<調剤薬局<ドラックストア<製薬企業

の順に高くなります。

高い専門性が要求される病院薬剤師の給料が低いのは、やりきれない気持ちになりますよね。

地域による格差

薬剤師は働く地域によっても収入に大きな違いが出ます。

厚生労働省「令和4年度賃金構造基本統計調査」より、都道府県別の平均月収を見てみましょう。
1~3位の都道府県と、東京都・埼玉県・神奈川県・千葉県の1都3県、47位の都道府県は以下のようになります。

ランキング都道府県平均年収
1位宮崎県717.7万円
2位熊本県684.1万円
3位栃木県664.8万円
23位東京都664.8万円
26位千葉県582.3万円
29位埼玉県571.8万円
40位神奈川県547.0万円
47位三重県491.2万円

1位の宮崎県と最下位である47位三重県の平均年収は226.5万円もの差があります!

一般的には都市部のほうが平均年収の相場が高いことが多いですよね。
しかし、薬剤師は地方のほうが平均年収が高くなる傾向があります。

人口に対する薬剤師数・求人数の関係で、薬剤師が不足している地域では年収が高くなるためです。

以上が薬剤師の年収格差でした。
「他の薬剤師はこんなに稼いでいるのに…」と思ってしまうんですね。

病院薬剤師の年収はなぜ低い?

病院薬剤師の年収が低い理由

薬剤師の中でも、特に給料の低さを感じているのは、病院薬剤師に多いのではないでしょうか。

病院薬剤師の平均年収は以下のようになっています。

業種都市部エリアその他エリア
病院年収467.2万円年収490.8万円
https://pcareer.m3.com/shokubanavi/feature_articles/58

病院薬剤師は、薬剤師の働き方の中でも特に高いスキルと専門性が求められます。
調剤だけでなく、病棟業務、DI業務も行い、急性期病院であれば夜勤や当直もあります。
他の医療従事者とチーム医療の中で専門性を発揮できるやりがいのある働き方です。

それにも関わらず、なぜ給料が低いのでしょうか。

人件費削減の対象になりやすいから

病院の中では、薬剤師は人件費削減の対象になりやすいといえます。

治療や診察を行う上で絶対に必要なのが医師や看護師です。
そのため、医師や看護師の人員・給料を第一に確保する必要があります。

病院という職場では、薬剤師<看護師<医師の順で優先されるため給料が上がりにくい傾向にあります。

病院は非営利組織だから

病院は非営利組織です。
人の命に係わる病院は、積極的に利益を求めるものであってはいけません。
そのため医療法人は、株式会社などの営利法人とは異なり非営利組織という扱いになります。

病院が利益を上げたとしても、従業員に配分することにはなりません。

雇用条件を超えた昇給はなく、ボーナスが増えることもありません。

病院薬剤師はやりがい重視の勉強熱心な方が多いです。

高い職能を日々発揮している病院薬剤師の給料が低いという現実は、どうしてもやりきれなさを感じてしまいます。

薬剤師の給料を上げる方法

年収アップを試みる女性

では、年収・給料が低い薬剤師が年収を上げるにはどうすればいいのでしょうか?

結論からいうと、一番手っ取り早い方法は転職です。

転職して年収をあげる

給料が低く昇給する可能性の低い職場で働き続けていても、年収が上がることは基本的にないです。

給料や待遇が良い職場に転職することが、確実に年収UPする方法です。

薬剤師が転職する際には、転職エージェントを利用するのがおすすめです。

私も転職により収入UPできました!

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派遣薬剤師として働く

派遣薬剤師は、高時給で働ける可能性が高いです。
地域により大きな差がありますが、平均時給は3000円といわれています。

薬剤師が足りずに困っている現場に行くことになるため、忙しい働き方になる場合も多いですが、高収入を目指せます。

注意点としては、ボーナスや退職金がなく、正社員と違い安定感がないことです。
しかし、年収UPの有力な選択肢になりえます。

地方へ転職して年収を上げる

薬剤師の給料は、薬剤師が不足している地方のほうが高い傾向があります。

地方に住むことが可能であれば、地方の職場に転職することで大きく収入UPすることができますよ。

賃上げ・年収交渉をする

今の職場で賃上げ交渉をする

現在働いている職場で、賃上げ交渉をすることで収入を増やしていく方法です。

この方法は、大手調剤薬局や大手ドラックストアなどのチェーン展開している大手の会社では難しいです。
中小調剤薬局などで、経営者と話すことができる環境であれば、直接賃上げ交渉してみる価値があります。

薬剤師が足りていない・薬剤師にやめられたら困るような状況であれば、賃上げしてもらえる可能性があります。
現在の職場で年収アップを目指すのであれば、勇気を出して賃上げ交渉をしてみましょう。

転職して年収交渉をする

転職を視野に入れるのであれば、転職エージェント(転職サイト)を利用して年収交渉してもらいましょう。

自分から年収交渉ってしにくいですよね。

薬剤師向け転職エージェントであれば、薬剤師の仕事について詳しいアドバイザーが私たちの代わりに企業に年収交渉してくれます。

企業との間に入って交渉してくれるのは、とても助かりますよね。

勤務時間・勤務地・残業時間など細かな条件についても交渉してもらえるので、納得した転職をかなえられますよ

役職につく・認定を取得する

今の職場で働き続けながら、昇給を目指す方法としては2つあります。

1つは役職につくことです。

調剤薬局であれば薬局長や管理薬剤師、病院であれば薬剤主任や薬剤部長になることで収入を増やすことが可能です。ただし、その分業務量や責任も増えることになります。

2つ目は認定の取得です。

認定薬剤師や専門薬剤師の認定資格をもつことで昇給できる場合があります。
注意点としては、資格に応じた手当を上乗せしてもらえる職場かどうかに左右されるところです。
また、認定取得や更新のためにお金がかかります。

確実に、手っ取り早く収入UPするには転職を視野に入れましょう!

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薬剤師の生涯年収は?

薬剤師の生涯年収

薬剤師の生涯年収、気になりますよね!

厚生労働省の統計(令和2年)を参考に歳出した、薬剤師の生涯年収は約2.3億円といわれています。

年収の平均生涯年収の平均
薬剤師約565万円約2.3億円
日本全体(正規雇用)約496万円約2.1億円
大卒者約435万円約1.9億円
https://www.a-tm.co.jp/top/job-change/best-site-pharmacist/pharmacist-life-annual-income/

思ったより少ないと感じませんか?

日本全体の正規雇用の生涯年収をあまり差がありませんよね。

初任給は高くても、昇給しづらい職業であることがここからも見てとれますよね。

ちなみに、業種別の生涯年収は

病院(約1.8億円)<調剤薬局(約2億円)<ドラックストア(約2.1億円)<製薬会社(約2.2億円)

となっています。

薬剤師の高額な学費の元は取れるのか?

薬剤師の高額な学費の元は取れるのか

学費の元が取れるのかというと、

学費分の回収は、もちろん十分に可能といえます。

しかし、他の職業(学部)と比べてしまうと…

高額な学費分の元が取れるとはいいきれません。

年収の平均生涯年収の平均
薬剤師約565万円約2.3億円
日本全体(正規雇用)約496万円約2.1億円
大卒者約435万円約1.9億円
https://www.a-tm.co.jp/top/job-change/best-site-pharmacist/pharmacist-life-annual-income/

生涯年収で考えると、日本全体の正規雇用と大きな差がありません。

学費の高い医学部や歯学部は、その分生涯年収もぐっと高くなりますが、薬剤師は高額の学費の割には生涯年収があまり伸びないといえます。

ただし、薬剤師は国家資格のため、

  • 育休・産休がとりやすい(女性が働きやすい)
  • 自由な働き方をしやすい(時短・パート・派遣など)
  • 女性も管理職につきやすい
  • 転職しやすい
  • どの地域でも働ける

などのメリットもたくさんあります。
収入だけでなく、「働き方」に注目すれば学費分の元が取れるともいえるでしょう。

薬剤師になったからには、メリットを活かしていきたいですよね!

まとめ:薬剤師の年収は低くないが、納得した働き方をしよう!

笑顔の女性薬剤師

本記事では、薬剤師の年収(給料)に注目し考察してみました。

薬剤師の年収は決して低くはないのですが、「薬剤師の割には」低いと感じてしまう実態があります。
給料面に不満を抱えて働き続けるのではなく、自分の納得した働き方をぜひしてください。

今の職場で働き続けるのか、職場を変えるのかよく考えてみてくださいね。

\おすすめ転職エージェント/

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